スネアドラム=小太鼓。
ドラムセットの中心にあって、バックビート(2拍目4拍目)を奏でる楽器です。
基本サイズは、直径14インチ、深さ5.5インチです。ちょうど軽自動車のタイヤホイール位の大きさですね。楽器の素材は色々あります。木材、スチール、アルミ、グラスファイバー、アクリル等々。材質によって音は大きく変化しますが、それについては後日。
今回は、スネアドラムの直径についてお話しします。
基本サイズ14インチに対するバリエーションは、8インチ、10インチ、12インチ、13インチ、15インチ。これらのサイズは、各ドラムメーカーのカタログにあるサイズです。もちろん、メーカーによっては、製造していないサイズもあります。
直径が小さければ小さいほど、高い音程がします。直径が大きければ、低い音程。管楽器に例えて言うならば、高い音のするトランペットと低い音のするチューバ。音が最後に出てくるラッパの部分の大きさの違いをイメージして頂ければ分かりやすいでしょうか。
基本14インチのスネアドラムに対して、12インチのスネアドラムは、音質が高く、明るく軽快な音像になります。対して、15インチのスネアドラムは、音質がしっとり落ち着いていて、14インチのスネアドラムドラムよりも、少し低めの音域が豊富な音像になります。
直径に対して、もう一つ重要なファクターとして、深さがあります。
14インチのスネアドラムの標準的な深さは、5.5インチです。同じ14インチのスネアドラムで、もう一つ一般的な深さは、6,5インチ。5.5インチの深さより、少しまろやかなで太い音像です。これは、スネアドラムの胴体面積が増えて、楽器内の反響が増える影響です。5.5インチの深さがライブハウスとすると、6.5インチの場合は、教会やコンサートホールといった具合です。
直径13インチ以下のスネアドラムは、総じて「小口径」としてひとくくりにされます。直径13インチで深さ4インチのスネアドラムは、パリッと引き締まった、楽器内での反響の少ない甲高い音像。対して深さが6.5インチであれば、基本より小さい直径により音質は高めながら、深さがある影響で胴体内での音の反響が豊かになり、軽快な高音がありつつも、豊かな音像になります。
音楽ジャンルや、シチュエーションによって求められる音像は千差万別です。
まずは基本サイズの 直径14インチ x 深さ5.5インチ(5インチも可)を使い込んでみましょう。チューニングしながら(皮のテンションをかえる)、好みの音を見つけましょう。そして、他のサイズのスネアドラムとの音の違いを楽しんでください。
チューニングの話、楽器の素材の話、ドラムヘッド(皮)の種類などの話は、また今度。
※写真のスネアドラム2台。
左はカノウプス社製、木材、直径10インチ深さ5インチ。
右はパール社製、ファーバーグラス、直径10インチ深さ8インチです。